まだ半分くらいしか読んでいないが、思わず唸ってしまう内容の連続だ。
こうやって対応すべきだったのかとか、あのやり方は正しかったんだな、などと実際に障害を持った子に接してきただけにかなり考えさせられる。
この本の中で杉山さんは「障害」という言葉のニュアンスについて触れている。
「障害」は英語ではdisorderとなるそうだが、disorderは「乱れ」「無秩序」という意味のようだ。
杉山さんは「失調」という言い方のほうがまだ良いと書かれている。
また明言してはいないが、発達障害というものに対してみんな偏見を持ちすぎだという主張をされている。そう主張しているとオイラは感じた。
たしかに我々は「障害」と聞くだけで「治らないもの」「異常なもの」ととらえてしまっているかもしれない。
だが、杉山さんも書かれているように発達障害を持った子も発達するし、他の子よりも配慮が必要というだけで、しっかり向き合ってみると他の子と何も変わらない部分のほうが多かったりする。
例えば学習障害を持つ生徒で、特に「記憶する」ということに対してかなり困難を伴うという生徒がいた。
しかしいざ授業をしてみると別に「記憶できない」わけではないのだ。
他の子よりもはるかに時間がかかってしまうというだけの話で、ゆっくりだがその子は授業の度に覚えている語句が増え、解ける問題も増えていった。
自閉症の生徒がいた。最初は口数も少ない子だった。
しかし徐々に意思の疎通もスムーズになり、向こうから話しかけてくるようにもなった。
そうして話してみると、他の子と同じように人と接するのが大好きな子だとわかった。
自閉症は程度も症状も様々だそうなので、この子の場合それほど重い症状ではなかったのかもしれない、だがその子が卒業して1年ほど経った頃、道端でばったりと出会い、「覚えてますか?中学生のときお世話になった○○です。先生はお元気でしたか?」と立派な挨拶をされたときには感動したものだ。こんなしっかりした挨拶が出来る子はなかなかいないぞ。
こんな経験をしているにも関わらず、この本を読むまでオイラ自身もまだまだ誤解や偏見だらけだったように思う。
「子どもを相手にする職業で、自閉症児に出会わないことなどないのである。相手の生きる世界を知らずに、その子どもに職業人として接するのは、専門家として失格である。」とこの本の中に書かれていた。自閉症の章だったので自閉症児と書かれているが、他の障害を持つ子に関しても同様だろう。
子どもを相手にする人間が正しい知識を持たずに誤解や偏見を持って彼らに接するなどもってのほかだ。そういっているようにオイラには聞こえた。
頭がさがる思いだ。
まだ半分ほどだが、残りもしっかり読んで勉強させていただくつもりだ。
久々に良い本を買った。